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【老親の防災グッズ】80歳の母がモバイルバッテリーと発電機を欲しがった件とその対応。

親の終活
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母が防災グッズを欲しがった。

ビーノの母は80歳。ビーノ家から車で2時間離れた実家で暮らしています。
身辺は自立していますが、昨年大腸がんの手術をしたりして体力は落ちてきており、
介護保険で要支援の認定を受け、訪問看護と訪問介護を利用して生活しています。

そんな母から先日、LINEが来ました。

母「防災グッズを準備したい。何から買ったらいいか分からないから手伝ってほしい」

なるほど。防災の日と南海トラフ地震情報で、今ちょっとした防災ブームですからね。
心配症の母がテレビの影響を受けたのでしょう。

息子のいうことは聞かないけれど、テレビのいう事は素直に聞くんですよね。
高齢者の特徴でしょうか、全員とは言わないけれど一定割合でいるんですよね。

まあ、防災について気にするのは悪いことではありません。
この機会に準備を進めましょう。

ということで、リハビリ職で社会福祉士と介護福祉士の資格を持ちケアマネの資格は失効してしまった釣り好き兼業主夫のビーノが、実家の母のために準備した災害対策のグッズと考え方をシェアします。


今回、「釣り好き」は関係無さそうですよね・・・。

ちなみにあちこちで「防災対策」って言葉を耳にしますが、
これってアレですよね、頭痛が痛いですよね。
「防災対策に備えて準備しましょう」なんて言った日には、
頭の頭痛が激しく痛くて激痛headがBomber-head!?

すいません、事故りました。猛暑が暑くてもうしょうがない…。

結論!心身機能と想定する避難状況に合わせて必要なものだけ用意しよう。

先に結論を言っちゃいます。

心配症タイプの年寄りは、
メディアに影響されていろんな防災グッズを欲しがります。
しかし得てして自分の心身機能や能力・環境を考慮せずに単純にモノとして集めたがる傾向があります。

それで安心できるならいい面もありますが、
いざという時に使いこなせるかは甚だ怪しいというか、
普段から使っていないものは基本使えないと思った方が良いでしょう。

それよりも普段から使っているもので災害時にも役立つものを多めにストックする、
避難する場合はどこにどう避難できそうか、
在宅避難する場合に困ることは何かをしっかり想定して準備することが大切だと思います。

では、母とのやり取り紆余曲折をシェアします。
行ってみよう!

母が欲しい防災グッズ。モバイルバッテリー、水、食料、簡易トイレ、ラジオ、リュック、カセットボンベ・・・発電機。

母が欲しいと言っていた防災グッズについて、順に検証していきますね。

モバイルバッテリー。バッテリーって電池だよ。

まず最初に欲しがっていたモバイルバッテリー。

これは◎ですね。


もちろん、母の用途はスマホの充電用です。
むしろほかの用途なんか知らないでしょうし、
何ならモバイルバッテリーのモバイルはスマホのことだと思っているかもしれません。

どちらにしても、停電したら是非必要です。
異論はありません。
在宅避難でも避難先でも、連絡手段としても情報収集手段としても、何なら救助を求めるにも必要です。

問題なのは、モバイルバッテリーが何たるかを母が理解しておらず、ただ欲しがっていること。

ビ「モバイルバッテリー、どうやって使うの?普段から持ち歩くなら軽い方がいいし、
在宅避難で停電対策なら大きめの方がいいけど」

母「軽い方がいいな。充電器はあるけど、あれは大きくって重くてかさばるから」

??

充電器がかさばるからモバイルバッテリー…?
はて。高齢者との会話には慣れている言語聴覚士兼業主夫のビーノの頭にも、
しばし検索の砂時計が回ります。⌛️

ビ「え〜と、モバイルバッテリーって、電池だよ。充電式の電池。
充電器は、コンセントにつなげて電池を充電する機械。
モバイルバッテリーを買っても、充電器は必要なんだよ。
あと、バッテリーは電池だから、充電器より重いからね。

母「そうか〜なるべく軽い方がいいでしょ?」

ビ「それは、普段から持ち歩くつもりなら軽い方がいいけど、
災害対策で数日停電をしのぐなら重くても大容量がいいし。人によるよ。
お母さん、持ち歩くの?」

母「持ち歩かないねぇ。ビーノはどれぐらいの持ってるの?同じぐらいのでいいよ」

ビ「いやだから、ビーノは出先でスマホの充電切れるの嫌だから普段から持ち歩いてるんだって。
お母さん持ち歩かないんでしょ。使い方が違うじゃない」

母「分かんないから、同じのでいいよ」

結局やや大きめぐらいの20000mAhのを買って送りました。

使いこなせるだろうか?

飲み水も古くなるので普段から使うこと。

次に飲み水。

これは年寄りに限らず大事ですよね。
ビーノは飲み水の大切さについて、人生で何度か思い知らされる経験をしています。

夏ライブで死なないために!最低限押さえておきたい参戦の心得と熱中症対策グッズ。

理想は1週間分の飲み水をストックすると良いといわれています。
というか、置き場所に困らない範囲で、多ければ多い方が良いのは間違いないです。

ただし、水も古くなれば劣化します。
普通は賞味期限は2年ぐらい。
5年間保管できる備蓄用長期保存水というのも売っていますが、
普通のミネラルウォーターに比べて少々お高いです。

だったら、普通のミネラルウウォーターを買っておいて、
期限が来る前に消費して在庫を更新していくのがベストだと思います。

普段ペットボトルの水を飲んでいるならそれを多めにストックして回していけば良いだけの話。
いわゆるローリングストック法ですね。

あと、備蓄用の飲料水となると皆さん急にミネラルウウォーターを買いたがりますよね。
南海トラフのニュースが出た時も、ミネラルウォーターが一斉に売り切れて、
お茶とか他のペットボトル入り飲料水は残ってました。

煮炊き用なら真水が良いのはもちろんなんですが、
飲み水なら別にお茶類でもよくないですか?

ていうか、皆さん普段からミネラルウォーター飲んでる人ばっかりですか?


都会だと意識高い系の人が多いから飲んでるかもしれませんけど、
全地域年齢性別鳴らして全国全人口平均すると、
たぶん、さほどでもない気がします。

だいたい、お茶類とか、コーヒーとか、スポーツドリンクとか、炭酸飲料とかを買ってる人が多いような気がします。

糖類のたくさん入ったジュースやスポーツドリンクばかりではペットボトル症候群の心配がありますから、バランスが大事なのは確かですけどね。

しかし災害時には「なるべく効率良くカロリーを摂れるように」と言って非常食を用意するんだから、飲み水が糖分入りのスポーツドリンクじゃダメなんておかしいですよね。

そういうビーノもペットボトルのミネラルウォーターは、常備してるけどあんまり飲んでなくて、
浄水器の水と、麦茶が多いです。

お茶も緑茶や紅茶はカフェインが多いので麦茶がベストだと思いますが、
各種あわせて1週間分確保すればいいと思います。

もっとも直接飲むだけじゃなくご飯炊いたり料理したりするには真水の方が良いわけですが、
皆さん熱源は用意してるんでしょうかね?
それにいざとなったらお茶や麦茶でご飯炊いたり、煮物や味噌汁ぐらい作れるでしょ。

・・・たぶん。今度やってみます。

何が言いたいかというと、同じなんですが、災害時だからといって特別なことをするのではなく、
なるべく普通の行動を続けられるように準備を進めるべきなんじゃないかということですね。

今回の対象は高齢者なので、普段使っていないといざという時に置き場所も分からなくて結局使えなかったという事態になるのが困ります。
普段から使い慣れていることでそういう事態を避けることができます。

以下、どのグッズにも共通して言えることですね。

もう一つ、高齢者用ならではの視点として、
「持って逃げられるか」
という点があります。
ストック用の水というと、普通は2Lの大きなペットボトルを選びますが、

もし当面の飲み水を持って避難する場合、2Lのペットボトルでは負担になります。
かといって、在宅避難用は2L、逃げる場合は500mlとかややこしくすると、
いざという時スムーズに取り出せないリスクが高くなります。

普段使わないから物入れの奥にしまい込んで、
その前にいろんな買い込んだ品物を積んであって、
全部出さないと何がどこにあるか分からないとか、
普通にやりそうで怖い・・・。

なのでなるべくシンプルに。
500mlのペットボトルをケースで買っておき、在宅避難の場合は飲み水にも料理にも使い、
いざ避難所に行く時は可能な範囲で当面の飲み水を持って行くということですね。

そして、500mlの水を1ケース買ったと連絡したところ、返ってきたLINEがこちら。

だからもう買ったって言ってるし、
半ケースって・・・
バラだと運びづらいし、残り半分の保管も困るし、
何のメリットがあるのだろうか・・・。

非常食。普段食べないものは災害時にも好んで食べない。

保存食を備蓄しておくのは悪くないと思います。
いや、良いことです。

ただ…

乾パンと缶詰とか、普段から食べてない非常食って、非常時には食べるんでしょうか?
そりゃあ、他に食べるものが無ければ食べるでしょうけれど、
わざわざ好き好んで普段食べないものを備蓄するのがいいのか、って話ですよ。

こういう商品も話題になりました。

5年間保存できる「羊かん」だそうです。
水羊かんではなく、ギュッと詰まった重たい羊かんですね。
アレですよ、水羊かんより硬いので、よう噛んで・・・

もとい、災害時にも甘いものが食べられる、高密度でカロリーが摂れる、
というので理に適ってはいますね。

なので、羊かんが好きな人には良いと思います。

我が家にも一時期、あったんですよ。
妻がおそらくパルシステムかなんかで買ったんだと思いますが。
我が家では水羊かんはたまに食べますが、硬い羊かんを食べる習慣はありません。
届いた瞬間、廃棄する未来が見えて絶望的な気分になりました。
結果は予想通り5年間、いやもっと数年間食べるあてもなくキッチンの一角を占領し続け、
最終的には食品ロスとなって川越市の焼却炉に負荷をかける結果になってしまいました。

つまり、何が言いたいかというと、
羊かんが好きで普段から羊かんを食べる習慣がある人は買えばいいし、
そうでない人は備蓄食だからといって普段食べないものを買っても
ローリングストック法による更新が成立しないし、
ということは災害時にも好んで食べたいものではなく、
「仕方なく食べるもの」になってしまうことが明らかなわけです。

もちろん、救援物資として避難所等で頂けるのであれば有難く頂戴するので文句はありませんが、
平時から余裕を持って準備しておくのだから、
自分が好んで食べるものを多めに備蓄しておけばいいんじゃないのかって話です。
普段から食べるものであれば、何も5年も持たなくったって、
半年程度で消費しながら補充していけば良いわけですから。

缶詰も同様です。
普段から鯖缶とか食べるんならいいと思います。
ちなみにビーノは鯖缶常備していて、時々おかずが足りない時に食べてます。
タンパク質の補給にもなるし、骨ごと食べられるし、DHAも入っているし。
ただ、うちの場合、妻はあんまり好きじゃないんですよ。
なので家族のための備蓄としては、微妙ですよね・・・。

なんか売る気のないアフィリエイトばっかりだな・・・。
決して商品が悪いわけじゃないんですよ。
個人や家庭の条件や目的にあう合わないをちゃんと検討した方が良いってだけの話です。

間違いなく食べられる、おすすめ備蓄食が、こちら。

尾西のお米。いわゆるアルファ米です。
アルファ米なんて、乾パンと同じ非常食でしょ?
好んで食べたい食べ物じゃないよね。

・・・って思いますよね?
ところがどっこい、近頃のアルファ米は普通に美味しいんですよ。

災害時に限らず、ご飯炊いてない時とか、めんどくさい時に普通に食べられるレベルです。

ちなみにアルファ米って、アルファ化した米という意味ですが、
アルファ化って何だか分かりますか?
アルファ化=でんぷん化。
でんぷん化とは、お米でいえば「炊く」ということ。

つまりアルファ米とは、「すでに炊いてあるお米」、
もうちょっと丁寧にいうと「一度炊いて乾燥したご飯」っていうことですね。

何も特別なものじゃないのです。なので構える必要はありません。
普段から食べてローリングストックしましょう。

ちなみにビーノもついこの間、期限が切れて約半年経った尾西のエピピラフを食べました。


全然大丈夫でしたよ!といいたいところでしたが、
2袋中1袋で粉末調味料が湿気を吸ってペースト状になっており、千切って混ぜる必要がありました。

やっぱり期限内に食べた方が良さそうですね。

あとこういうものは親が全部やっちゃわないで、
子どもにも一緒にやらせて経験させた方がいいですね。

あとは、お菓子類があるといいってよく言いますが、
お菓子類って結構長持ちするじゃないですか。
特別に備蓄用の羊かんとかビスケットとか買わなくても、
普段から食べてるお菓子が自然と備蓄になってると思います。

ビーノの実家なんか必ず居間のテーブルに開封済みのお菓子が転がってますからね。
ちなみに姉は体重100㎏超、こないだ亡くなった父は糖尿でインスリン打ってましたけどね。

簡易トイレってどこでするの?

母のLINEにもあった簡易トイレ。
災害時のトイレ問題は飲み水、食料の次に切実な問題ですよね。
いや、ある意味食料より上かも知れませんね。切迫度としては。

人間、水分さえ摂れていれば食べ物は2~3日食べれなくたって死にはしませんが、
出すもの出せないのは無理ですからね。

ですが、一言で簡易トイレって言っても、いろんなタイプがあるんですよね。

ビーノが最初に思い浮かべたのが、
小菅トラウトガーデンで早朝のトイレ問題に困った時に導入した、このタイプ。

当時は冬至の10日前?師走の小菅で防寒テストと甲斐サーモンゲットなるか?伝家の宝刀が火を噴いた?@小菅トラウトガーデン2023.12.11

1回分の容器に凝固剤がセットされているタイプです。
これは車内用品のセイワが出しているように、
車の中とかアウトドアとかですることを想定した携帯性重視のもの。
手軽でかさばらなくて良いんですけど、在宅避難で長期化することを考えると、
コストはバカになりません

次に、便器そのものから用意しようという、いわば簡易ポータブルトイレタイプ。

介護用品のポータブルトイレをもっと簡素にしたようなもので、
椅子部分が段ボールでできた組み立て式の物から、プラスチック製で強度のあるものまで。
これは普段は椅子や踏み台として使えて災害時には袋をかぶせるだけでトイレになるという優れもの。

「普段使わないものはいざという時にも使えない、だから普段から役に立つものを」
というコンセプトなのでしょう、たぶん。
素晴らしいですね。

ですが、考えてみましょう。

これ、どこで使いますか?
もちろん踏み台ではなくて、トイレとして使う時です。

・・・部屋の中ですよね。
だって、トイレには置けませんから。
トイレには本来の水洗の便器がありまして、
水が出なくなったからといって簡易トイレに置き替える訳にはいかないのです。

広い居住空間に簡易トイレ置いて、落ち着いてできますか?
ビーノは仕事柄ポータブルトイレも扱うことがありますが、最初は嫌がる患者さん多いんですよ。
認知機能が低下していると、そもそもそれがトイレであることを認識できない人も少なくないですしね。
広い場所だと落ち着かないんですよ。
せめてお風呂場とかに置くならいいかもしれませんが。

であれば、水が流れなくなったトイレにビニール袋をかぶせちゃう方式の方が、
在宅避難としては現実的なのではないかと。

そうなるとビニール袋と凝固剤がセットになっているタイプがある訳なんですが。

ビニール袋はビニール袋でゴミ袋を多めに買っておいた方がつぶしがきくし、
凝固剤は凝固剤だけの方が、コスパもスペース効率も良い
気がするんですが、どうでしょうか?

とかく防災グッズって、いざという時しか使わないのに場所を取るのが困りものですからね。

逆に言えば、普段から使うものを流用できて、コンパクトに収納できれば、
より多くの防災用品をストックできるってことになりますよね。
ということで、うちの母にも・・・

母「じゃあそうする。
ゴミ袋は何Lのを買っておけばいいかな?
45Lじゃ大きすぎるかな?」

・・・うーん。そうかぁ。伝わってないですねぇ。
特別なものじゃなく、なるべく普段から使うものを多めに買っておくのがポイントなんですよ。
ということは、簡易トイレ用に普段は使わない特別なサイズのゴミ袋を買っておくようだと、
あんまり意味はないと思うんですよ。

なので、トイレ用には45Lじゃ大きすぎるから30Lを買おうとかじゃなくて、
普段使っているゴミ袋が30Lなら30Lのゴミ袋、
普段45Lなら45Lのゴミ袋を多めにストックしておくのがキモなんです。

母「でも45Lもおしっこしないかな」

いやだから、30Lならするのかって話ですよ。

人の膀胱の容量って、だいたい400~500mlって言われてますから、
めいっぱいため込んで出しても、1Lのビニール袋が余裕で縛れるくらいの量な訳で。
1回1回封をして捨てたいなら、
三角コーナーの生ごみ包んで捨てていたような小さなゴミ袋を併用すればいい話ですね。

母「ゴミ袋何枚買っとけばいいかな?1日に7,8回は行くよ。」

ビ「1回ごとに全部捨てなくたっていいわけだよ。
たとえばポータブルトイレのおしっこ、一回ごとに捨てないでしょ?」

母「え?ポータブルトイレなんか買うの?」

ビ「例えばの話だって。
昔じいちゃんがいたころ、トイレまで行けないからベッドの横にポータブルトイレ置いておいたでしょ。  
夜トイレに行くたびに、ばあちゃんが中身捨てに行ったりしてなかったでしょ?」

母「どうだったか分かんない」

ビ「普通は朝まで一晩分は貯めておくんだよ。
だから毎回おしっこするたびに捨てに行かなくってもいいの。
固めて臭い出なくなってれば、なお良いから」

ということで、凝固剤のみのタイプを買っておくことにしました。

ひとつひとつ、この調子で説明が要るので時間がかかります。
ビーノのくだわり=くだらないこだわりは、この母から遺伝もしくは空気感染したんだな。

ラジオなんて聴くのか?

母「ラジオなんだけど。
家にあるのをつけてみたら、壊れててつかなかった。
ラジオが無いといざという時情報が無くて困るから、買っておかなくちゃでしょ?」

うーん。
その前に、ラジオで情報を取るって、どんな状況を想定してるんでしょう?

ビ「ラジオって、普段から聴くの?」
母「・・・聴かないね」

普段聴かないものを災害時だけ使おうとしても、
液漏れとか故障で使えない確率すごく高いです。
かといって定期的に点検とか、まずしないし。
ビーノもそんなにしょっちゅう行っていられないし。
行ったら行ったでやることたくさんあるから、
普段使わないラジオの面倒まで気にしてられないし。

ビ「普段聴かないなら、災害の時も聴かないと思うよ。
情報ならラジオより詳しいことがスマホで見れるし。
それに、テレビも映らない、スマホも通じないような状況だったら、
考えてないで避難しなきゃダメなんじゃない?
あと、何でもかんでも持って逃げられるほど足腰丈夫じゃないんだから、
本当に必要なものだけに絞った方が良いと思うよ」

母「わかった。ラジオは無しにする。」

意外と話が早くて助かりました。

手回し発電機とライトとか付いてるラジオありますけど、むっちゃ疲れますよね・・・。

重いリュック背負ってどこまで歩いて行けるというのか?

母「そもそも持ち出し袋とかリュックも無いんだけど、
どれぐらいの買ったらいいのかな」

うーん・・・。

母は80歳の高齢者で、身辺は自立していますが脊柱管狭窄症があり、
大腸がんの術後で肺がんの疑いもあって体力が無い要支援高齢者です。

普段の買い物はカートを押して歩いて行っています。
(自転車の方が楽だといってこだわっていましたが、
年々歳は取るので近いうちに必ず転んで骨折するし、
骨折したらもう歩いて外出できるようにはならない可能性が高い。
歩けなくなるリスクを取っても自転車乗りたいのか?といってやめさせました。)

ネットスーパーもおススメです。

コロナ禍にもおススメ!川越地域密着。ネットスーパーの使い方。

その母は災害時に普段背負わないリュックで重い荷物を背負って、
どこまで歩いていくつもりなのでしょうか?
災害は今年来るとは限りません。
この先年々体力、歩行能力は低下していくのに。

災害時だからといって、普段できないことが急にできるようになるとは思わない方が良いです。
むしろ道路条件など普段より悪くなっていることが考えられます。

とりあえず道路が普段通りであれば、普段通りにカートを押して歩くのが一番。
荷物は最低限の身の回りのものと薬、スマホと飲み水、
軽くて高カロリーのお菓子ぐらいがせいぜいじゃないでしょうか。

他のほとんどの備蓄品は在宅避難を想定した場合の物です。
在宅避難と、逃げる場合。
この2パターンは分けて考えないといけません。

カセットコンロとボンベは多めの備蓄が必要。 

在宅避難でライフラインが止まった時に煮炊きする用ですね。

ライフラインの中で最も復旧が早いのが電気といわれていますが、
一旦は停電するので、オール電化の家庭では必須。
ガスキッチンでも、都市ガスは止まるので必要です。
プロパンガスの家庭には必要ないでしょうね。

ビーノの実家は都市ガスなので、備蓄しておいた方が良いですね。

ちなみにビーノ家はオール電化なので必需品です。
カセットコンロは普段使うものと予備でもう1台。
ボンベも結構備蓄してあります。

余談ですが、カセットコンロとボンベは必ず「○○専用」とか、
同一メーカーの物を使用するように書いてあります。
これについてはどうなんだろう?と誰もが疑問に思いますよね。

値段的に一番高い、信頼と実績のイワタニ製のコンロが、
自社のカセットボンベを推奨するのは当然として。

安い他社製のボンベは、イワタニ等、他社製のカセットコンロとの互換性をアピールした方が売れると思うんですけど、なぜかそうしないんですよね。
申し合わせたかのように「○○コンロ専用」って書いてあって、相互乗り入れを拒むのです。

実際のところ、他社製ボンベを使って安全かどうかというと、

「よきにはからえ」

というしかないですよね。
いわゆる自己責任というやつです。


もちろんビーノも自己責任で他社製ボンベを使っています。
愛用しているコンロは信頼のイワタニ製内炎式バーナー採用の省エネエコタイプ。

ボンベは格安でありながら信頼の日本製、ニチネンのカセットボンベです。

ラップ

有名になりましたが、断水していると食器が洗えないじゃないですか。
なので紙皿を使う・・・と、各種の紙皿を大量にストックするのはかさばるし、
ゴミも大量に出るじゃないですか。

だったら、普段使っている食器にラップをして使い、
ラップだけ剥がして捨てればいいという方法です。
ということで、ラップも多めに備蓄しておくといいですね。

ストッカー

このほか、ビーノ家はゴミを貯めておくための屋外用のストッカーを用意していて、
防災用品として重要だと思うんですが、母には勧めませんでした。

その理由は、店をやっていた土間のスペースが広く空いており、
いくらでもゴミが置けるから。

一般家庭では庭やベランダに置けるサイズのストッカーを用意しておくことをお勧めします。

本題!まさかの「発電機が欲しい」

今回最も目を疑ったのがこれ。

在宅避難の話をした後に来たLINEです。

母「私にも扱える発電機を探して欲しい」

は、発電機?!

80歳の高齢女性(機械いじり経験なし、運転免許なし)にも使える発電機・・・。

その発想は無かったなぁ・・・と、逆に感心してしまいました。

それを聞いて最初に思い浮かんだのが、これでした。
ホンダのカセットボンベ式家庭用発電機、「エネポ」。
    ↓  

ホンダユーザーに配られる広報誌で紹介されていたことがあります。

この発電機の特徴はカセットボンベで動くこと。
なのでガソリンや灯油の備蓄も要らず、カセットコンロと同じボンベだけでいい。
なので給油(給ガス?)も簡単で、メンテナンスも最小限でいいし、音や臭いも最低限。
見た目もスマートで、キャスターで転がせる。

これなら母でも扱えそうな気がします。

価格は約10万。

・・・まぁまぁしますね。

しかし、価格以上に、問題なのは出力と持続稼働時間
発電機さえあれば普通に何でも家電が使えるという訳ではないのです。

調べたところ、「エネポ」の出力は最大900VAだそうです。
ということは、大雑把にいって900Wの家電を動かすことができます。
そしてどれぐらいの時間動かし続けることができるかというと、

約2時間。そんなもんなんですね。

それも900W目いっぱい使っての2時間ではなく、何とかモードで省燃費運転をした時の時間らしいです。

さて、この出力と稼働時間で、どんな電化製品を使いたいか、目的が問題です。

想像はつきますが、一応母に確認しましょう。
どこから説明したらいいか・・・

ビ「発電機の話だけど。
発電機にも大きさとかいろいろあるんだけど、
発電機を使ってどんな電気製品を動かしたいの?」

母「私は暑いのがダメなんだよ。
暑いともう、頭が痛くなって、ぼーっとしちゃって、
あちこち具合悪くなっちゃって・・・」

ビ「知ってるよ。
つまり、エアコンを動かしたいってこと?」

母「そうだろうね。まずエアコンだよね、私の場合。
冬はストーブで何とかなるけど、夏はダメ。
エアコンが無いと、どうしても・・・」

ビ「ていうことは、エアコンを動かせる大きさの発電機が要るってことだよね?
6畳用の一番小さいサイズのエアコンは普通2.2kWなんだけど、
2.2kWのエアコンをちゃんと動かすには2.2kWの発電機じゃダメで、
その2~3倍の出力がないと安定して動かせないんだって。
だから寝室用のエアコン1台動かすのにも、
5kWぐらいの発電機が要るみたいなんだ」

母「ふーん。そうすると、高いよね?」

ビ「値段も、5kWだと40万とかだけど・・・。」

母「それは結構するね」
ビ「お金だけじゃなくて、重さが110kgとかだし、
音とか排気ガスも出るし、どこに置くの?ってなるよね。
燃料のガソリンの備蓄も必要になるし、
エンジンだからオイル交換とかメンテナンスも要るみたいだよ」

母「できないね」

ビ「もっと小さいのだと、カセットボンベ2本で動く発電機っていうのもあって、
それはずいぶん手軽なんだけど、900Wぐらいで最大2時間ぐらいしか動かないから、
エアコンは動かせないと思うんだよ。電子レンジぐらいなら使えそうだけど」

母「エアコンが使えないなら、要らないね」

ビ「そうしたら発電機よりも、避難場所がどこなのか、エアコンがあるのかないのか、
高齢者とか病気のある人の優先避難所みたいなのがあるのかないのか、
調べる方が先決かもね」

母「そういうところ、無いんだよなこの辺では」

とりあえず発電機の件は意外とあっさり諦めてくれたようです。

本当に無いのか調べてみました。

高齢者の優先避難について、母は無いと断言しましたが、
本当に無いのか、ネットで調べてみました。

すると、母の住む◯◯市にも福祉避難所というものがあるようです。

福祉避難所

一般の避難所では避難所生活に著しく支障をきたす、特別な配慮を必要とするかた(食事、排泄、移動において常時介助が必要なかたなど、避難所での共同生活が困難なかた)の受け入れ施設です。
※福祉避難所は二次的な避難所であるため、災害発生当初から開設される避難所ではありません。

この内容から推測する限り、エアコンはあるでしょう。
停電していない限り。
場所は公民館や公設のスポーツセンターなどが指定されているようですが、
実家から歩いていくには少々距離があるところばかりです。

それに、現状の母の状態だと、支援は必要ではあるけれど、
日常生活動作に常時介助が必要とまではいかない。
ということは、福祉避難所の対象とは認められない可能性が高いように思われます。
福祉避難所とはいえキャパシティは限られている以上、
必要性が高い人が優先になるでしょうから。

では、一般の指定避難所はどうかというと・・・

指定避難所

地震や洪水により家屋に被害を受け、自宅での生活が困難なかたを保護するために開設し、
宿泊、食事など生活機能を確保するための施設です。


なるほど。
指定避難所の一覧を見ると、最寄りの避難所はビーノが通った中学校。
実家から徒歩10分以内で、母の足でも十分避難が可能です。

その中学校に冷房が設置されているかどうかについては
自治体、中学校のサイトとも記述が見つからなかったので、
Chat-GPTに質問。

埼玉県○○市の中学校では、エアコンの設置が進んでおり、特に普通教室に関しては冷房がほぼ完備されています。
2022年のデータによると、○○市を含む埼玉県内の小中学校の普通教室におけるエアコン設置率は非常に高く、多くの学校で設置されています​。
具体的な学校の情報についても、○○市立××中学校も含め、多くの公立学校がエアコンを設置しているため、快適な環境で授業が行われていると考えられます。

明言されないものの、教室については冷房は設置されているようです。

体育館について質問すると、

○○市立××中学校の体育館には、冷房が設置されているようです。
最近建てられた施設で、全ての教室や体育館にエアコンが完備されています。

どうやら体育館にも冷房は設置されているようです。
ん?最近建てられた施設??
そんな話は聞きませんが。ちょっと怪しくなってきました。

ただ、広域の停電になって、避難所も停電してしまったらどうなるでしょうか?
自家発電機ぐらい常備していると思いますが、
体育館の冷房となるとかなりの出力が必要になりますから、賄えるのかどうか・・・。
市に問い合わせてみますかね・・・。

避難誘導体制はどうなっているのか

ビ「川越だと、自力で避難できない高齢者とかは自治会とかで誘導する体制があるけど、
そっちはないのかね」

母「ないね」

母は断言してましたが、ほんまかいな?
避難計画って、自治体ごとでそんなに違うものなんだろうか?

いろいろググってみたけど出てこないので、Chat-GPTに訊いてみました。

○○市の災害時における高齢者、要支援者の避難誘導体制について教えてください。

In ○○ City, there is a structured system in place to support the evacuation of elderly and vulnerable individuals during disasters. The city operates a “Disaster Evacuation Support Registration System” that allows residents, especially those who may require assistance, to register their information. This data is shared with local welfare organizations, neighborhood associations, police, and fire departments to help ensure timely evacuation and safety checks during emergencies​.

Additionally, designated welfare evacuation centers are available for vulnerable groups, such as the elderly, people with disabilities, and those needing special care. These centers operate under agreements with various welfare institutions, ensuring that those in need have a safe place during disasters​. The city also emphasizes the importance of pre-planned evacuation strategies, providing guidance on creating evacuation plans and conducting drills to ensure preparedness.

For high-risk areas, such as those prone to floods or landslides, the city has published hazard maps to assist residents and caregivers in making informed decisions about evacuation​.

・・・日本語でお願いします。

○○市では、災害時に高齢者や要支援者の避難誘導体制が整備されています。
特に「災害時要援護者支援システム」が導入されており、
避難が困難な高齢者や障害者などの情報を事前に登録することで、
災害時に市役所や地域の防災組織、
消防や警察といった関係機関が迅速に支援を行えるようになっています​。

また、市内には福祉避難所が設けられており、
要配慮者(高齢者、障害者など)の避難先として活用されます。
これらの施設は、市と福祉団体との協定に基づいて運営されており、
災害時には避難場所として提供されます​。

さらに、○○市では、ハザードマップや避難確保計画を市のウェブサイトで公開し、地域住民が災害時にどのように避難すべきかを事前に確認できるようにしています。
避難訓練の実施や、防災に関する情報提供も行われており、
特に高齢者や要支援者に対しては、
包括支援センターやケアマネジャーが連携して避難行動を支援しています​。

どうやら、高齢者や要支援者の避難誘導に関する支援システムがあるようですね。
母は「無い」と明言してましたが。
問題は、それがきちんと機能するかどうかなんですけど。
一応、建前としてはあるので、事前に確認しておく意味はありますね。

自分から動かなくちゃ。
ということで、ビーノが問い合わせしてみますね。
ケアマネさんにも訊いてみるかな。

結局用意したもの。

結局、新たに購入したものとしては、

  • モバイルバッテリー
  • 水(500mlのペットボトル1ケース)
  • トイレの凝固剤
  • カセットボンベ

ぐらいですね。

あと追加で購入するとすれば、

  • 尾西のアルファ米セット
  • アルミブランケット
  • 上履き

といったところでしょうか。

備えあれば憂いなしとは言いますが、いざという時に使えなければ意味がありません。

高齢者の防災用品は、なるべくシンプルに。

そして普段から使うものを中心にローリングストックを、
現役世代以上に意識して揃える必要があるなあと、実感したのでした。

おまけ。備蓄場所もリスク分散が必要!床下や土間に全集中は×!

あ、そういえば途中で紹介したこの画像ですが・・・

災害対策としては少々問題があります。

なんだと思いますか??

災害対策というと地震が中心になりがちですが、実はそれ以外にも想定すべき災害はありまして。

ビーノ家の近くにも川がありますが、
実家もまた荒川水系の某支流がすぐそばを流れており、
ビーノが小さい頃、実家も床下浸水したことがありました。

これは床上浸水ですね。

つまり、水害の場合も想定しておかないといけません。

床下浸水であったとしても、
備蓄の飲料水や食料が床下収納庫や庭の物置き、
1階の土間に置いてあったら最初にやられるということです。

なので、普段の使い勝手を考えれば水や食料は台所に集中保管が便利なんですが、
リスク管理を考えると高い位置に分散した方が良いと思い知らされました。

「卵は一つのカゴに盛るな」ですね。
急な事態の時、力仕事に対応できない高齢者は特にです。

実家の母は何故かいろんなものを元店だった1階の土間に置きたがるので、
今度行ったとき、備蓄品は2階の居住空間に置くように説得して運んできますね。

ビーノ家では、数年前の入間川・小畔川・越辺川などが氾濫した水害の際、
我が家付近も警戒レベル4の避難情報が出たため、
床下収納庫にある飲料水や1階の台所の低い位置に保管してあるコメ、
カセットボンベ、玄関に置いてある釣り具等々を、慌てて2階に避難させました。

え?釣り具って言いました??

ソラミミじゃないですか~??

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